校外活動
可能性は無限大
「犬や猫の殺処分を減らしたい」、「保護猫を救いたい」などの動機から、探求する課題を学生自身が選べる授業で、動物福祉を選ぶ生徒が増えています。授業だからこそ、取り組むために確立された時間があり、同じ興味・関心を分かち合う仲間とプロジェクトを進めることができるでしょう。一方で、授業はその期間や内容に関する条件があります。まずはそれらを把握し、自分たちがしたいことと、実際にできるかどうか、そしてその行動が社会に与える影響などを調べると良いでしょう。
⑴ 期間:課題を終えるまでの期間が決められている場合は、その期間内で立ち上げたり取り組む必要があるため、全体のスケジュールを把握する。
⑵ 評価基準:課題は最終的に評価される必要があるため、取り組みで求められる基準を把握する。例えば啓発イベントを開催した場合、「開催した」という事実だけでなく、来場者数や来場者へのアンケート結果など、数字や明確な変化を表す必要があるかどうかを調べておく。
⑶期限:プレゼンをしなければならない場合や、提出物として仕上げなければならない場合、内容のチェック等にも時間を要する。
⑷ 目的/目標:
⑸ 条件:例えばSDGsなど、その授業のテーマがある場合はそれに関連付ける必要があるか、外部の団体から協力やアドバイスを得ても良いかなど、その他の条件と共に把握する。
⑹ 継続:授業の間だけの取り組みは、その期間内で求められる結果を出すための一時的な取り組みになりがち。長期的に進める場合は、次の学年に繋げられるような仕組みを作ることも選択肢の一つとして持っておく。
校外活動の内容
校外にアプローチする場合、協力者やターゲット層、活動内容の選択肢は無限にあります。活動内容を決める前に、まずは犬猫福祉の現状や課題を学び、現状のどの部分をどうするために何をすればいいか、またその方法を考えると良いでしょう。
校外でできること(一例)
【現状調査】
犬や猫の現状と言っても、地域によりその課題は大きく異なります。ある地域では子猫が過剰繁殖し多くの乳飲み子が行き場を失ったり、また別の地域ではペットショップで買われた犬の飼育放棄が多かったり、”番犬/猫の外飼い”のように適正飼養が浸透していないエリアもあります。
管轄の自治体施設や民間団体を数か所以上取材すると、その地域では何の改善が求められ、どんな活動内容がより良い貢献に繋がるのかを知るヒントとなるでしょう。
【活動内容】
以下は、直接的または間接的に保護動物を救う活動の一例です。授業の特性から、短時間で結果が出る一過性の活動になりがちですが、次の学年に繋がる仕組みも一緒に作ったり、逆に長期的な視野で行う活動の重要性を検証する内容も良いでしょう。あなたの活動で何匹の命や何人の人が助かるかを想像し進めましょう。
◆シェルターでボランティア
◆クラウドファンディング
◆譲渡会の開催
◆チャリティーイベントの開催
◆啓発
◆募金活動
◆物資支援を募る
◆SNSや団体立ち上げる
まずは知ることから
授業の一環として社会貢献に繋がる活動をするということは、それを辞める時にも、社会に何かしらの影響を与えます。授業は自身の取り組みや努力等に見合った成績を得る事が目的の一つかもしれませんが、社会と繋がるからには可能な限り授業後も続けたいものですね。
長期的な貢献を目指す方は、まずは社会で犬や猫が行き場を失う仕組みを知り、無理なく続けられる活動内容を考えると良いでしょう。まずは知り、そしてやってみる。最初は誰もが、「犬や猫のために何かしたいけれど、何をすればいいかわからない」と思うものです。